2013年12月16日月曜日

こんな動物食べちゃうの?



先日、オーストラリア出張にかこつけて週末にメルボルンを観光していた時のこと。ふと通りかかったレストランの店先のメニューに「炭焼きカンガルー」。え?カンガルー食べちゃうの?カンガルーって食べていいものなの?堂々と書かれているから問題はないのだろうが、いけないものを目にしてしまったように、そそくさと立ち去った。ブログ用に写真を撮るのは忘れずに。





早速仕事で会ったときにオーストラリアの同僚に聞いてみた。「ねえ、カンガルーって食べていいものなの?」オーストラリア人、大笑い。

「そりゃあ、もう。カンガルーってすごい健康食品なのよ。脂肪が少ないのにすごく柔らかくておいしいの。でも、脂肪が少ないから、すぐに料理しなきゃだめよ。すぐに乾いちゃうし、焼くときは表6分、裏4分、それ以上焼くと固くなって食べられないから。」

何でも、増えすぎた野生のカンガルーを駆除することもあるけれど、一般的に出回っているのはカンガルー牧場で繁殖させたのらしい。カンガルー牧場、あまり想像がつかない。
「空港ではカンガルージャーキーきっと売ってるよ。お土産に買っていったら?」と勧められた。そんな時間はなかったが。

じゃあ、コアラも食べていいの?と聞いたら、「それはダメ!違法です!」とのこと。でも、コアラも増えすぎて困っているって聞いたんだけど。
「それでもダメなの。コアラは可愛いし、国の象徴みたいなものだから。」カンガルーだって可愛いし、オーストラリアの象徴みたいな動物だと思うんだけどなあ。

さて、そこで思い出したのは、先月行った中国出張。行き先の1つは広西省だった。夕食で行ったレストランの店先には、動物たちの檻。見たこともないような動物もいた。少なくとも、台所に馴染み深い、鶏・鴨・豚・牛ではない動物だ。そして、その中には「野生」と書かれたものも少なからずある。おいおいおい、まさか保護動物なんて取って食べてはしないだろうね?




その横には、「展示用です。食用ではありません。」と書かれた檻に大きなカメが。食用じゃないのは良かったけど、どうも、ワシントン条約で取引が禁止されている種のウミカメに似ている。捕まえるのもいけないんじゃなかったっけ?

そして夕食。まさか変なものは出さないだろうと思いきや、出た。蛇。既に以前の出張の際、食用蛙は経験済みだ。そして、なんだかわからないが多分鳥類と思われるもの。何かと聞いてもわからないという答え。怪しげなものは食べたくないと思いつつ、勧めるものを断るのも悪いので、とりあえず、一口は食べた。

「ねえ、あれ、食べた?」夕食後、中国の仕事仲間が聞いてきた。「あれ、もしかして保護種の鳥だったんじゃないかって思うんだけど。」
「何でそれを早く言ってくれないの!何度も聞いたのに!」叫んでしまった。まがりなりにも、環境保護の仕事に身を置く立場である。
どうやら、食後、彼女はレストランに確認したらしい。「いや、保護種っていっても、保護段階は最低レベルで、狩猟に制限があるってだけで、禁止はされていないから違法かどうかはわからないけど・・・。」
でも、保護種の狩猟がおおっぴらにまかり通っている地域だ。やはり明らかな家畜以外の肉は口にするべきではなかった。

場所を変えて、この話を安徽省に行ってしたら、「本当、広東・広西の人間って何でも食べるからね。でも、ここではそんなことないから安心して」と言われた。
「へえ、海外では中国人って何でも食べるって言われてるけど、実は広東・広西だけなの?」と聞くと、何を言うか、広東・広西の人間と一緒にするなと言わんばかりの反応。

「ねえ、海外では本当に中国人は何でも食べるなんて言われてるの?恥ずかしい。ほんの一部の地域だけなのに。」自国の海外での評判なんて、本当にわからないものなんだな、と思った。特に情報が制限されているこの国では。

でも、何でも食べるのは広東・広西だけといいつつ、犬の肉は中国全土で食べますよね?そこにあった山盛りのスズメバチフライは見間違いでしょうか?お願いだから私は勘弁させてね。

話は広西に戻るが、これ、うちの街の名産なの、と言われてもらった「螺蛳粉」と書かれたインスタントの麺。螺蛳はカタツムリのことだ。「」は、この場合は麺の意味。カタツムリの麺ですか?


とりあえず愛想よくありがとうともらっておいて、その後の会話。
「ねえ、私カタツムリなんて食べたくないんだけど。」
「え?何で?カタツムリおいしいのに。」そう答えた彼女は北京在住だ。何でも食べるはずの華南出身ではない。
「あ、でも大丈夫!麺自体は米粉100%。カタツムリっていうのは、名前だけだよ。」と言っていたが、実はそうでもなかった。確かに麺の原材料は米粉100%なのだが、インスタントヌードルの薬味、具にはしっかりカタツムリ、と書かれていた。

「じゃあ麺だけ食べればいいんだよ。適当に自分で料理して。」と言われ、そのとおりにしようと思っていたのだが、好奇心で、カタツムリならフランス人も食べるし、と正当化(?)し、具のカタツムリのほうも食べてみた。もちろん、インスタントヌードルの具は細かく切られているので、原型はわからない。しかし薬味が辛すぎて、カタツムリの味はわからないままだった。ちょっと残念。

世界にはまだまだ珍味がたくさんある。特別グルメでも何でもないが、世界を飛び回る限り、望む・望まないに関わらず、また新たな味に逢うことは間違いない。


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