2014年3月22日土曜日

輝く夜(百田尚樹)



クリスマス・イブの奇跡を描いた短編5編。どれも、真面目でも幸福になる運に恵まれていなかった女性にクリスマス・イブに奇跡が舞い降りるという話だ。正直言ってしまえば、何だか説教くさい昔話の現代版のようで、青臭いな、と思った。希望を与えようとしているのが見え透いていて、胡散臭いというか。

それでも、どれもわかりやすく、読みやすく、希望がもてることは間違いない。特に、少々期が落ち込んでいるときに読んだので、タイミングがよかったのだろう。素直に、いい話だな、と思える部分もあった。

しかし、この作者は本当に書きたいテーマ、メッセージを直接、あからさまに送ってくるな、と思う。もうちょっとこれがさりげなくなれば、文学性が上がるのだが。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿