2014年7月4日金曜日

最近の日本語



言葉は常に進化するものだが、なんだかこの頃気持ち悪い日本語が増えていると感じるのは、私だけだろうか。もともと、(見てわかるかもしれないが)私の日本語のセンスはかなり固い。まず、昨今の女子大生がブログに書くような、ひらがなと句読点と顔文字だらけの文章が大嫌いだ。なにしろ、本をぱっと開いたとき、ある程度漢字がないと読む気がしなくなるのだ。

それにしても、もともと高等教育は外国で受け、その後も外国で働いていた人間なので、日本語についてとやかく言うのもおこがましいかもしれない。しかし、短期間とはいえ出版社で編集に携わっていた人間としてはやはり気持ち悪いものは気持ち悪い。

まず、巷に溢れる「こんにちわ」「こんばんわ」の表記。小学校の一番初めに「こんにちは」と習わなかったのだろうか?最初は、ちょっとおどけて、わざと間違えた表記にしているのかもしれない、とも思ったが、驚くことにこれがビジネスメールや婚活メールにも堂々と登場するのだ。おどけてやっているのか、本気で間違えているのかわからない。しかし、TPOを考えても、ビジネスメールでは明らかに誤りだろう。一流大学を卒業したはずの知り合いからのメールにこれを見るとため息をつく。「~じゃない」というのを、「ぢゃない」とか書いているのはさすがにおどけているのだとわかるが、それでもあまり好感をもてない。やはり、私の頭が固いのか。

そして、最近レストランやカフェに行けば、なぜか、「ご注文はこれでよろしかったですか?」と聞かれることが多い。そこで「ねえ、何で過去形なの?」と聞き返したくなるのは私だけだろうか。客との受け答えなんてマニュアル化されているだろうに、「よろしかったですか?」が急激に増えてきたのは、もしかしてチェーン店の研修マニュアルにそう書かれているのかもしれない。チェーン店の研修係さん、どうにかしてください。

また、日常会話のみならず、NHKも含めたテレビや新聞でさえ見る、「難易度が高い」という表現。「難易度」とは、難しいか、易しいかの程度のことだ。難しい、という意味で使いたいのならば、「難度が高い」が正しいのではないだろうか。

しかし、最初の2つの点はともかく、3番目の点については完全に私の戯言かもれない。今やNHKのアナウンサーも、新聞も堂々と使っているのだ。私の感覚を直したほうがいいのかもしれない、とも思う。

人は、自分が育った環境の言葉には違和感がなく、聞きなれた表現と異なると、違和感を感じる。最近の表現に違和感を感じるというのは、私が年をとり、感覚が古くなっていっているということなのかもしれない。


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