2014年7月8日火曜日

日本の外食産業を憂う



ぼったくられた、と思った。先週末、新宿の居酒屋に友人と入った時のことである。まず、注文が15分も来ない。来たものは全て写真に明らかに見劣りするものばかり。写真ではふっくらして美味しそうだった手羽先はやせ細っていたし、湯葉巻きに至っては完全に湯葉ではなく、生春巻きのようだった。そして私が頼んだサワー2杯にはアルコールが入っていたとは思えない。あれはジュースだ。アルコールについては人間リトマス紙のような私が言うのだから間違いない。あきれ果てて、お腹いっぱいにならないまま勘定すると、一人4500円。冗談きつい。

最近、外食産業についてよからぬニュースばかり聞く。ワタミや大庄のブラック企業ぶり、店長ばりの仕事を押し付けられ、学業もままならない学生アルバイト。そういえば、あの居酒屋で働いているのも大半は外国人のようだった。メモをとるのさえ難しそうで、最初なかなか料理が来なかったのも、そのせいだったのかもしれない。事実、確認したら、「もう一度ご注文をうかがってもよろしいですか?」と来た。

労働人口の現象を海外からの労働者を受け入れることで賄おう、という議論がある。しかし、議論ではなく、もう実際に始まっている。大手家電メーカーでも、中国系従業員が目立つ。中国からの観光客への売り込みと、不足する国内労働力を補うのと、両方の意味があるのではないか。

安くて早くて便利、そんな客の要望は従業員の重労働によって支えられている。しかしその労働者が減ってきたら、今までのような安さ、便利さを求めるのは難しくなるかもしれない。粗末なサービスに高いお金を支払う時代が来るのだろうか。先週末の経験が時代を先取りするものでないことを祈りたい。

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