2013年6月14日金曜日

領収書なしで経費が落ちる???



日本の企業で働いている方でこの記事を読んでいる人がいらしたら、是非教えていただきたい。出張などに行ったとき、レシートや領収書などの支払いを証明するものなしに、経費で精算することができるのだろうか。バスや地下鉄などの、領収書が出ないようなものならまだわかる。しかし、それが食費だったりしたら、どうだろう。

実は、レシートの有無をめぐって、今日ひと悶着あった。部下が提出した出張費の経費精算書についてきた領収書が、全部自分が用意したものだったのだ。自分の署名入りである。本来のレシートは全て失くした、ということだった。内容は、タクシーなどの交通費もあれば、食費もある。申請した金額と内容は、決して常軌を逸したものではなかったが、それでも、たくさんの支払いの額を足せば、ある程度の金額にはなる。私は受け入れられない、と思った。自分で用意し、署名した領収書なんてなんの証拠にもならない。そんなもの経費が処理できるほど世の中甘くない、と思っていた。レシートを失くしたのも、自分の責任なのだから。

しかし、総務に見せられた社内規則には、「25米ドル以上の経費の支払いには、レシート(領収書)を必要とする」とあった。私はショックを受けた。何、これって逆に言えば25ドル以下のものなら領収書なしでも経費が落ちるってこと?総務は、「領収書をなくしたりしても、内容が妥当であれば申告さえすれば大丈夫だよ」と。

この規則は、我が社の本部、アメリカで作成されたものだと思われる。しかし、アメリカの25ドルとインドネシアの25ドルは全然違う。例えば、ニューヨークだったら、ちょっとしたレストランでディナーを食べればすぐ25ドルになってしまうだろう。しかし、ここインドネシアでは2,3ドルで一食が足りる。25ドルは、結構な高額だ。それでも、レシートなどの支払いの証明なしに、経費が落ちるのだ。出張中の出費も、ひとつひとつが25ドルを超えることはあまりない。つまり、25ドル未満の支払いにレシートを必要としないのだったら、出張中のレシートを精算用にとっておく必要は全くなくなる。こんな馬鹿げたことってあるだろうか。

私だって、しょっちゅう出張をしている。時には1つや2つ、レシートを頼むのを忘れたり、失くすこともある。支払いが明らかな場合を除いて(たとえば空港の使用税など)、そんなレシートなしの経費請求はしたことはない。自分の不注意が悪いのだし、金額もどうせひとつひとつは大したことはない。食費なんて、出張に行かなかったら自分で払っているべきものなのだから。そして、それが当たり前だと思っていた。

それを言うと、総務は驚いて言った。「えー、何で請求しないの?レシート失くしても、メモしておけば、後で自分の申告で申請できるのに。」インドネシア人の部下は当たり前のようにうなずく。自己申告の経費に疑問を唱えた私は、どうやら余程のケチと思われたのかもしれない。話のわからない外国人だ、とも。

レシートがなくても通る経費精算。これは、ある意味職員にやさしいルールと言えるだろう。しかし、これでいいのだろうか?いくらでも金額をごまかしようがあるし、使ってもいない経費を申請することだって簡単だ。レシートをひとつひとつ保存し、まめに経費請求書を書いている人間が馬鹿みたいではないか。レシートを紛失したときに、私だって助かるのだから、喜ぶべきなのかもしれないが、自分の真面目さを馬鹿にされているような気がして、未だにこの規則に納得がいかない。

日本の企業で働く方々、いや、日本に限らず他の国でも、企業の経費精算ルールはどうなっているのか。もしよければ、是非教えていただきたい。
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