2013年4月13日土曜日

開花宣言

4月も半ば、既に東京では桜の季節は終わり、桜前線はだいぶ北の方まで上ってきているはずだ。ここで、バリから開花宣言。と言ってももちろん、桜ではない。冬がなければ咲かない桜は熱帯にはない。うちのブーゲンビリアのための開花宣言だ。

といっても、普通ならブーゲンビリアなんて水さえあげれば年中咲いている。何せ、こちらでは一年を通してほとんど温度は変わらないし、日照時間の差も大したことはない。しかし、うちのブーゲンビリアは何カ月も花を咲かせなかった。なぜか。

私の胸ほどの背丈のブーゲンビリアの鉢植えを買ってきたのは、去年5月、引っ越してきた時だ。もちろん、買った時は濃いピンクの花を鮮やかに咲かせていた。一番元気のいいのを選んできたのだから。しかし、うちに来てからだんだんと元気がなくなり、葉も少なくなり、数か月前花を咲かせたのを最後に花をつけなくなった。

決して世話を怠っていたわけではない。鉢の底から水が出てくるほど毎日水はやっている。私の出張中だって隣の人が面倒をみてくれる。元気がなくなったのを心配して土もある程度変えたし、しょっちゅう栄養のある米のとぎ汁を与えている。元気がなくなってからは、それでもだめなのかと思い、液肥も与えた。しかし、一向に回復の兆しは見えない。肥料の与えすぎか、とも思ったが、むしろ水不足のように見えるのだ。乾季に水を与えられていないブーゲンビリアと同じ感じがする。水はたっぷり与えられているのに。

花も咲かないし葉も大して茂っていないが、枝は伸びてくる。そしてとげ(どうやら花を咲かせ損なうと増えるらしい)もやたらと増えた。それをどうにかしようと多少剪定し、支柱を高くし、巻きつけ直すことに決めた。そして気がついた。

ブーゲンビリアはつる性なので、格好を整えるために、枝と枝を紐で結んだり、支柱に結わえつけたりしてある。何か所かビニールの紐で固定してあるのだが、それが枝が太くなることによってとてもきつくなっているのだ。枝に食い込んでいる、とまではいかないが、ほどくのは不可能なほどきつきつになっていた。ようやく謎が解けたような気がした。

もともとあったビニールの紐の結び目を全て解いてやり、新しい支柱にゆるく巻きつけて、1週間。たちまち小さな花序がいくつかできた。新しい葉っぱも出てきた。私は小躍りした。それからさらに2週間。今では濃いピンクの花がいくつも咲き、さらに新しい花序も出てきている。

可哀想なブーゲンビリア。長い間きつい紐に縛りつけられてうまく水が吸い上げられなかったのだ。それに気付かず、一生懸命に水や肥料やらを与えていた馬鹿な私。しかし、これでまたしばらくは機嫌よく花を咲かせてくれるだろう。

ブーゲンビリアが咲かなかった数カ月間、うちの表には鉢植えが増えた。花がないのが寂しくて、私が新しい鉢植えを買ってきたのだ。帰ってきて家に花が咲いていると、「おかえり」と笑いかけられているような気分になる。今日からまた2週間、出張だ。2週間後帰ってきた時、まだ笑ってくれているだろうか。

2週間ほど前。
久しぶりに花をつけ、私を大喜びさせてくれた。

現在の状況。
まだ小さなつぼみがたくさんあります!

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