2013年7月10日水曜日

水の芸術@中国広東省肇慶市



昨日に引き続き、先週の出張中の話。出張で行った広東省肇慶市は広州西部にある都市で、中心部には風光明媚な湖がいくつもある。その湖のひとつで毎日夜8時噴水のショーがあった。もちろん観覧は無料で、このために、夜の公園にたくさんの人が集まる。案内されて行ってみたのだが、なかなかのものだった。音楽と共に、一列に並んだ噴水口から水が飛び出し、あらゆる形に揺らぎ、形を変え、幻想的な芸術を作り出してゆく。観光で行ったわけではないが、思いがけないエンターテイメントを見られ、大変得した気分になった。



肇慶市は結構大きな都市で、大きなショッピングモールやホテルもいくつもあり、とても発展していた。インターネットで調べてると、肇慶市の人口は400万近く。どおりで発展しているはずだ。しかし、さすが中国。空港のない、特別に有名でもない市でもこれだけの人口があるのね。

いつだったか、中国人の知り合いがこんなことを言っていた。中国に住むのなら、少なくとも人口100万の都市に住まなくてはだめだと。それ以下は政府から無視されているも同然、予算も回ってこないし、あらゆるもののサービスが行き届かない、と。人口100万だなんて日本だったら政令指定都市扱いなのだが。さすが、何もかもスケールが違う。
 
ところで、この噴水ショーで思い出したのが、西安の噴水ショー。肇慶のもなかなかだったが、観光都市・古都西安だけあって、全然規模が違った。西安の噴水ショーでは、湖や池ではなく、広場の真ん中から水が出て来た。時間もかなり長く、観光客向けに各国の音楽が集めてあった。あれも、確か毎日あった。あれだけのショーを無料で毎日するなんて、一体どれほどのお金がかかっているんだろうと考えてしまった庶民な私。一緒に肇慶の噴水を見ていた仕事仲間は、それよりもシンガポールのセントサの噴水ショーがすごいと言っていたが、私はまだ見たことはない。いつか見てみたいな。

噴水ではないが、私が今までで一番圧倒された毎日行われる無料のショーは、香港の光のショー、Symphony of Lightsだ。九龍側で音楽を流し、それに合わせて湾を隔てた香港島のビルのネオンサインにレーザーやサーチライト加えて躍らせるという、何とも大胆な光のショー。一体誰が最初に考えたのか、別にこのプロジェクトのためだけにビルが建てられたわけではないし、たくさんのビルをコーディネートしなくてはいけないので、大変なプロジェクトだっただろうな、と思う。私が見たのは2005年だったが、あれからさらにパワーアップしたらしい。また香港に行く機会があったら、ぜひ見てみたい。

しかし、こうした派手な無料イベントが中国系で充実しているところに、私はまたもや民族性を感じてしまう。(シンガポールも中国系。)だって、日本で政府がそんなことしたら絶対、そんなことに使うお金があるんだったら福祉を充実させろだとか絶対に批判が出るはずだ。何でも派手でスケールが大きなのが大好きな中国人。観光客としては万々歳だが、もし一市民だったとしたら、血税の使い途に文句を言いたくなるところだろう。

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