2013年3月16日土曜日

アボカドジュース



インドネシアでは、ジュースがおいしい。日本のようにパックに入れて売ってあるジュースではなく、どのレストランでも、ジュースを頼むとその場で果物を搾ってジュースにしてくれる。しかもさすが南の国、トロピカルなフルーツの種類が豊富で、日本では絶対に味わえない味だ。そのなかでも是非お勧めしたいのが、アボカドジュースだ。

日本でも徐々にエスニック料理などで使われ、目にすることが多くなったアボカド。しかしまだまだなじみのある食材とはいいにくい。しかもこれをジュースにすると言ったらびっくりする人がほとんどなのではないだろうか。ねっとりした、あの青臭い、野菜とも果物ともつかないものが、どうやってジュースになるのかと思うかもしれない。しかし、アボカドジュースはインドネシアではどのレストランでも大抵は置いている、定番の飲み物だ。しかも、マンゴージュースなどとは違い、季節がない。そして、意外にもおいしい。

もちろんアボカドをつぶしただけではなく、シロップを加えて甘くし、さらには大抵チョコレートソースで飾り付けてある。日本人には甘すぎる、と思う人も多いに違いない。しかしこうしてしまうと、アボカドの青臭さはほとんど残らない。ねっとりした感じはそのままだが、シェイクや本物の果実から作ったマンゴージュースだって似たようなものだろう。普通のジュースとは違い、多少お腹にたまるので、野菜を飲んでいる感じがする。しかし、青汁などとは比べ物にならないほどおいしい。私が甘党だからかもしれないが。

さらにこのジュースについて特筆すべきは、メニューに書かれている「アボカド」の表記の多様さだ。英語の綴りそのままのAvocadoはむしろ小数派で、Avokado, Alpokat, Alpukado, Apokadoなどまあよくもこんなに違う書き方を考え付くものだと思うほどだ。インドネシア人は穏やかで細かいことを気にしないが、これがこの綴りの多様さにも表れている。日本では漢字の一画違っただけでもテストで点を落とす。英語でもスタンダードのつづりがあり、それ以外のものは認められない。しかし、インドネシアでは意味さえ分かればいいよね、というおおらかぶりだ。統一をする気さえないようだ。しかもこれは別にレストランのメニューに留まらない。政府の正式文書でさえ文字のつづりが統一されていなかったりするから恐れ入る。

アボカドジュース。甘さといい、インドネシアでの一般性といい、国民性を表すそのスペルの多様さといい、これぞインドネシアを代表する飲み物ではないかと私は勝手に思っている。インドネシアに来た際は是非お試しあれ。

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