2013年1月20日日曜日

Harry Potter Series (J. K. Rowling)


あまりにも有名で人気の高い作品のため、わざわざ感想を書くこともないとは思ったが、やはりこれを書かずには始まらない、私の大学時代の希望の本。アメリカに大学留学した私は、英語には本当に苦労した。授業についていくのが精一杯だった1年生のときはもちろん、少し余裕ができて、ペースがつかめるようになった3,4年生のときでさえ、教科書でもない普通の本を楽しむような余裕はなかった。教科書なら語彙は限られ、ある程度読み進められても、娯楽小説や文学はまたボキャブラリーが違い、また違った難しさがある。本は読んだほうがいいとわかっていても、なかなか英語の本に手が伸びなかったとき、出会ったのがハリー・ポッターだった。

はじめは、どうせ児童書だと馬鹿にしていた。実際、1巻目は多少子供じみている。しかし、面白い。英語なのに、知らない単語はあるのに、つまづくことなく、どんどん読み進められた。私でも英語の本を楽しめる、ということに感激した。あっという間に読み終わった、とはとてもいえないが、読み終わったときはこの分厚い本を読み終えられたという感激、充実感とともに、もう読み終えてしまったという残念な気持ちを味わったものだ。
子供のファンタジーと侮るなかれ。ファンタジーというのを馬鹿にしなければ、大人でも十分楽しめる内容だと私は思う。特に私が好きなのは、第3巻の、アズカバンの囚人。とてもまとまりがよく、また、後味もいい。それ以降のものになると、どんどん長くなり、伏線を張る前半が長ったらしく感じ、伏線が回収されても、どうしてもまとまりを欠いている感が否めない。

多少英語の腕に覚えのある人は、是非英語で読んでほしい、お勧めの本。

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